
親告罪とは
親告罪とは、検察官が起訴をする際に、犯罪被害者や法定代理人などの告訴権者による告訴を必要とする犯罪を指します。親告罪は被害者など告訴権者の告訴があってはじめて公訴を提起できる犯罪であり、告訴とは告訴権者が捜査機関に犯罪を申告し処罰を求めることをいいます。
たとえ犯罪を犯したとしても、それが親告罪に当たり相手が告訴をしていなければ、この公訴は刑事訴訟法第327条第2号の規定により棄却されることになります。
親告罪の種類
親告罪は被害者と加害者の関係によって、絶対的親告罪と相対的親告罪に分かれます。絶対的親告罪は無条件に告訴権者の告訴が必要な犯罪であり、相対的親告罪は親族関係などによって告訴が必要な犯罪をいいます。一般的な親告罪は通常、絶対的親告罪を意味します。
親告罪の類型
韓国で親告罪に当たる犯罪には、以下のようなものがあります。
①捜査機関が任意に捜査を行った場合、被害者に不利益(主にプライバシー侵害など)が生じうる犯罪
-死者名誉毀損罪
-侮辱罪
-秘密侵害罪
-業務上秘密漏示罪
②親族間の問題であるため、介入を抑制しようとする犯罪
-非同居の親族間で起きた財産罪(ただし、強盗罪と器物損壊罪は除く)
③その他、行政目的上の犯罪
-著作権法のうち非営利の侵害行為
親告罪の告訴期間
親告罪は、加害者が誰であるかを知った日から6か月以内に告訴をしなければなりません。もしこの期間を過ぎてしまうと、それ以上公訴を提起することはできなくなります。
非親告罪との違い
親告罪と対になる概念として非親告罪があります。被害者が告訴しなければ公訴を提起できない親告罪とは反対に、被害者とは無関係な第三者の告発や、捜査機関の自発的な捜査によっても公訴を提起できる犯罪をいいます。非親告罪に当たる犯罪は、おおむね罪が重く、脅迫などのさまざまな可能性によって被害者が告訴できないおそれに備えて設けられたものです。親告罪の規定がないほとんどの重大犯罪が非親告罪に当たり、親告罪とは異なり、犯罪の性質上、被害者側の意思を確認できない場合が多くあります。
非親告罪のうち反意思不罰罪(被害者の意思に反して処罰できない罪)は、被害者との示談があれば処罰を免れることができますが、ほとんどの犯罪は親告罪でも反意思不罰罪でもないため、処罰を免れるのは容易ではありません。したがって、非親告罪の嫌疑があるのであれば、関連分野の弁護士に法律相談を求めるのがよいでしょう。
反意思不罰罪との違い
上述のとおり、親告罪と似たものとして反意思不罰罪があります。親告罪が起訴の際に当該被害者の告訴を必要とする犯罪であるのに対し、反意思不罰罪は被害者自身が処罰を望まないことをいいます。この二つは、該当する場合に被害者が告訴をしていなかったり、取り下げたりすれば処罰を免れることができるという共通点がありますが、反意思不罰罪は告訴の取り下げ、親告罪はそもそも告訴をしていない、という点に違いがあります。