
占有離脱罪
他人が紛失した物を拾得したにもかかわらず、これを返還せず使用したり所持したりした場合、韓国刑法第360条に規定されている占有離脱物横領罪(점유물이탈횡령죄)で処罰される可能性があります。
占有離脱罪の処罰
占有離脱物横領罪は第360条で、遺失物、漂流物または他人の占有を離れた財物を横領した者は1年以下の懲役または300万ウォン以下の罰金に処すると定められています。占有離脱物横領罪は、遺失物、漂流物、埋蔵物または他人の占有を離れた財物を横領する犯罪です。簡単に言えば、誰かが紛失したり置き忘れたりした物を持ち去った場合に成立する罪だといえます。
もしタクシー運転手が客が置き忘れた携帯電話を中古で売って利益を得たなら、こうした行為は窃盗ではなく占有離脱物横領にあたります。ここでいう漂流物、埋蔵物とは、遺失物を含め、海や川・河川を流れる漂流物、地中に埋まっている埋蔵物を指します。これらもまた占有離脱物に分類されます。
また、住所が明確に記載されておらず誤って配達された宅配便や郵便物、手違いで受け取った物なども同様に占有離脱物とみなされます。こうした占有離脱物を偶然占有した場合に、返却せず、または届け出ずに使用したときは、占有離脱物横領罪が成立することになります。
窃盗罪と占有離脱物横領罪の違い
窃盗罪と占有離脱物横領罪は、占有者の有無によって分かれます。占有者とは物の持ち主を指しますが、占有者がいる状態でその占有物を持ち去って逃げたなら窃盗、占有から離れた状態で持ち去ったなら占有離脱物横領罪となるわけです。
ひとことで言えば、持ち主のいない物を持ち去った場合を指します。窃盗罪は他人の財物を奪い取る犯罪で、6年以下の懲役または1千万ウォン以下の罰金に処される可能性があります。
占有離脱物横領罪の成立要件
占有離脱物横領罪で重要な要素となるのが不法領得の意思です。不法領得の意思とは、不当に故意をもって物を持ち去ったかどうかを意味します。もし身に覚えなく占有離脱物横領罪に問われているのであれば、不法領得の意思がないことを証明することが重要となるでしょう。