恐喝罪とは

恐喝罪は、人を恐喝して財物の交付を受け、または財産上の利益を取得する犯罪で、韓国刑法第350条に規定されています。一般に「ゆすり」と呼ばれる行為が、まさにこの恐喝罪に該当します。相手の弱みを口実に金銭を要求したり、害悪を告知して金品を受け取る行為が代表的です。

恐喝罪は脅迫を手段とする点で脅迫罪と似て見えますが、財産的利益の取得を目的とする点で区別されます。単に相手を怖がらせるだけにとどまれば脅迫罪、怖がらせて金銭や財産を受け取れば恐喝罪になるということです。

恐喝罪の成立要件

恐喝罪が成立するためには、第一に、恐喝行為がなければなりません。恐喝行為とは、財物の交付や財産上の利益の提供を強要するための暴行または脅迫をいい、人の意思決定の自由を制限する程度であれば足り、相手の反抗を完全に抑圧するほどである必要はありません。反抗を抑圧する程度の暴行・脅迫であれば、恐喝罪ではなく強盗罪が問題となります。

第二に、被害者が恐怖心を抱いて財物を交付し、または財産上の利益を提供しなければならず、恐喝行為と処分行為との間に因果関係がなければなりません。

第三に、故意と不法領得の意思がなければなりません。正当な債権があっても、社会通念上許容される範囲を超える脅迫を手段として債権を行使すれば恐喝罪が成立し得るというのが判例の立場ですので、受け取るべき金銭があるという理由だけでは免責されない点に注意が必要です。

恐喝罪の処罰の程度

韓国刑法第350条により、恐喝罪は10年以下の懲役または2千万ウォン以下の罰金に処せられます。詐欺罪と同じ水準の重い法定刑です。

団体もしくは多衆の威力を示し、または危険な物を携帯して恐喝した場合には、韓国刑法第350条の2の特殊恐喝罪が適用され、1年以上15年以下の懲役で加重処罰されます。罰金刑がないため、嫌疑が認められれば懲役刑を避けることは困難です。

また、韓国刑法第352条により、恐喝罪は未遂犯も処罰されます。実際には金銭を受け取れなかったとしても、恐喝行為に着手した以上は処罰の対象となるという意味です。

恐喝罪が問題となる代表的な事例

実務でしばしば問題となる事例としては、相手の不倫の事実や非行の事実を暴露すると言って金銭を要求する場合、インターネットに悪質なレビューを書き込むと言って返金や補償を過度に要求する場合、学校や職場で地位を利用して後輩に金品を要求する場合などがあります。

特に、正当な権利行使のように見える行為であっても、その手段が脅迫に該当すれば恐喝罪として問われ得るため、権利行使と恐喝の境界を正確に判断することが事件の核心的な争点となる場合が多くあります。

刑事専門弁護士の助力が必要な理由

恐喝罪の事件は、脅迫罪・強盗罪・詐欺罪との境界の判断、権利行使の正当性の有無、害悪告知の程度など、法理上の争点が複雑です。同じ事実関係であっても法理の構成次第で無罪と重刑が分かれ得るだけに、捜査の初期段階から刑事専門弁護士とともに供述の方向性や証拠への対応戦略を立てることが何よりも重要です。